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薪ストーブの暖かさの仕組みとは?煙突の重要性や燃焼の仕組みも解説

薪ストーブの暖かさの仕組みには、構造も影響しています。また煙突がなぜ重要なのかも知っておけば、自分の家にぴったりの薪ストーブも見つかります。

輻射熱や対流なども確認し、なぜ薪ストーブが暖かく感じるのか、仕組みを知っておいて損はありません。仕組みや構造がわかれば、薪ストーブ選びでも迷わないで済むでしょう。

1.薪ストーブの暖かさの仕組み

薪ストーブは、小窓から燃焼に必要な分だけの空気を取り込み、煙突から排気することで温かさを調節できます。暖炉や焚火は、炎のゆらぎの面では似ています。ただ薪ストーブの暖かさの仕組みは、遠赤外線の輻射熱が元になっているので、その点は暖炉や焚火とは違う点です。

薪ストーブにもいろいろ種類はありますが、基本の仕組みは以下にご紹介する輻射熱と対流によります。より暖かさを感じたいなら、仕組みや構造などを知っておけば、操作方法もわかるようになるでしょう。

1-1. 仕組み①輻射熱によるもの

薪ストーブで温かさを感じる仕組みは、遠赤外線の輻射熱も一役買っています。薪を燃やした時には熱のエネルギーが放出され、このエネルギーがストーブから赤外線として排出されます。放射される熱が輻射熱と呼ばれるもので、人を暖めるだけでなく、ガラスや木などに熱が留まる効果もあるのです。

灯油ストーブやガスストーブでは、消火した時点で暖かさは失われます。対して薪ストーブは輻射熱があることで、火を消した後も暖かさを感じる仕組みになっています。部屋全体が暖まりやすく、ほんのりとした温かみを感じるのは輻射熱のおかげです。

1-2.仕組み②対流によるもの

薪ストーブの暖かさを感じる仕組みは、もう一つ対流(空気の流れ)も関係します。暖かい空気は、温度の高いところから低いところに流れることをご存じの方も多いでしょう。もちろんエアコンや灯油ストーブでも対流は起こりますが、薪ストーブと違い電気の力で無理やり対流を起こしています。

その点、薪ストーブは自然と対流が生まれるため、余計な光熱費もかからず柔らかい暖かみを感じられるでしょう。

2. 薪ストーブの構造はどうなっているの?

薪ストーブの構造は商品によっても違いますが、基本の構造はどれも同じです。具体的には、鋳鉄または鉄鋼の密閉された箱の中で、薪を燃やすという構造です。暖炉と似ているようですが、薪ストーブは燃やすための空気を調節できる点が違います。

暖炉は燃焼する部分に囲いがないため、空気を調整できる機能がついていません。また薪ストーブの特徴として、未燃焼のガスを再度燃焼できる構造になっています。薪ストーブの排気は、他の暖房器具と違い、煙突のみです。だからこそ、二酸化炭素の排出量も少なく、環境にやさしいストーブといわれます。

2-1.垂直燃焼型ストーブの構造

薪ストーブの中でも、日本に昔からある「だるまストーブ」は、垂直燃焼型のストーブに分類されます。薪を燃やすと、黒い煙がモクモクと煙突から出るタイプで、煤がたくさん出るので、最近では「二次燃焼型ストーブ」が主流です。

2-2.二次燃焼型ストーブの構造

二次燃焼型ストーブは、一次燃焼室で出た未燃焼ガスを再度燃焼させることが可能です。そのため垂直燃焼型ストーブのように黒い煙は出ません。煙突が目詰まりするのも減らせますし、薪の量が少なくてもストーブが使えるので、現在の主流です。煙が黒くない(透明)ので、煤による被害も減らせます。

2-3.二重煙突がおすすめの理由

薪ストーブの中には、二重煙突が使用されている製品もあります。本来熱をもった煙は外の冷たい空気にさらされますが、ドラフトがあると冷気に煙が当たっても熱が逃げていきません。二重煙突が高価な理由は、ドラフトと外側と内側に断熱材が埋め込まれているからなのです。

3.薪ストーブで気をつけることは?

薪ストーブはかなりの熱を帯びるので、配置場所と安全には気をつけないといけません。たとえば、薪ストーブをそのまま床に置くのは、火事の危険性があるので避けるべきです。薪ストーブがレンガやタイルの上に置かれるのは、火事を防ぐためでもあります。また建築基準法の内装制限などもあるので、詳細を相談しておくと安心できます。

3-1.本体の設置で気をつけたいこと

薪ストーブ本体を配置する時には、壁際に置く方も多いようですが、その場合は炉台を置く必要もあります。炉台の高さは機種によっても違いますが、薪ストーブは壁との距離にも気をつけましょう。とくに可燃物との距離が狭い場合は、ヒートシールドは必須です。

3-2.煙突で気をつけたいこと

薪ストーブが正常に動いてくれるかどうかは、煙突も重要な要素です。煙突には二重煙突を使うのが一般的ですが、断熱二重煙突にはドラフトがあることが多いでしょう。火を効率よく燃焼させたいなら、まず吸気が必要で、それで出た煙を煙突から排出させます。ドラフト(気流の流れ)があるかどうかで、燃焼率にも差が出るので、二重煙突がいいとされます。

4.薪ストーブの基本的な操作方法

薪ストーブは、着火の方法を知っておくと便利ですし、燃やす仕組みも知っておくと効率よく燃焼させられます。手順をしっかりと覚えて、なかなか火がつかないなどの悩みを解消されましょう。

4-1.手順①まず着火から

薪ストーブは、使う前に空焚きをしてから着火をします。着火の方法は、まず薪を2本ほど中に置き、その上に細目に割いた薪と丸めた新聞紙を乗せます。さらに上に薪を2本ほど乗せて着火です。終わったら、扉を閉めてから、空調口を全開にしましょう。

4-2.手順②薪をくべる

薪に着火すると炭化してきますので、火バサミなどを使い、隙間を作りましょう。おき火状態になったら、薪を足していきます。薪を足す時には考えなしに入れると火が消えることもあるので、デレキを使い、おき火を平らにするのがポイントです。

4-3.手順③火が消えた後は?

火が完全に消えたらジュウノウを使って、余分な灰を取り除きましょう。この時灰は2~3cm残すのがポイントです。すぐに火を消したいなら、空調口を閉めると早く消えます。灰は肥料にも使えるので、捨てないで取っておくのも1つの方法です。

5.まとめ

薪ストーブの燃やす仕組みや構造、煙突の重要性などが少しでも伝わったでしょうか。薪ストーブは光熱費の節約にもなる素敵なストーブですが、仕組みを知っておくとより効率よく使えます。

もし薪ストーブの選び方に迷ったときは、ストーブの仕組みや煙突の仕組みを知っておくと、お気に入りのストーブも見つかりやすいでしょう。

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